2024-01-17
近年、中古物件の売却においてインスペクションが注目を集めています。
2020年4月に民法が改正されたこともあり、インスペクションの認知度は、今後ますます上がっていくでしょう。
そこで今回は、不動産売却におけるインスペクションの目的やタイミング、費用についてご紹介します。
名古屋市の天白区、緑区、南区で不動産売却をご検討中の方は、ぜひご参考にしてみてください。
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不動産売却におけるインスペクションは、少しずつ普及していますが、まだ充分に認知されているとはいえません。
インスペクションの概要や目的について把握し、実際に活用するかどうか、検討するための判断材料にしてください。
インスペクションとは、中古住宅における建物状況調査のことです。
建物の専門家が検査をおこない、劣化や不具合のある部分を調べ、報告してくれます。
国が定めるインスペクションとは、宅地建物取引業法に準拠し、既存住宅状況調査方法基準を指標とした調査のことです。
既存住宅状況調査技術者(インスペクター)と呼ばれる方が、調査をおこないます。
民間企業が、住宅診断やホームインスペクションなどのサービス名で展開する独自の建物状況調査と混同しないように気を付けましょう。
インスペクションには、次の3つの種類があります。
既存住宅現況検査
おもに目視による基礎的なインスペクションのことで、一次的インスペクションとも呼ばれています。
既存住宅診断
中古住宅の現状について、既存住宅現況検査よりも詳細な調査をおこなうもので、二次的インスペクションとも呼ばれています。
不具合のある箇所には、破壊検査などもおこない、状況を判断します。
性能向上インスペクション
リフォームの実施前におこなうインスペクションのことです。
既存住宅診断と同じように破壊検査などもおこない、建物の状態を詳しく診断します。
不動産売却に際してインスペクションをおこなうと、どのようなメリット・デメリットがあるのかも見ていきましょう。
メリット①安心して取引できる
不動産の売却後に契約内容と合致していない不具合が見つかると、売主は契約不適合責任を負わなければなりません。
インスペクションによって、事前に不具合について確認できていれば、売買契約書にも明確に記載することが可能です。
売買契約書に記載していた場合は、あとで不具合が見つかっても、責任を問われない可能性が高いでしょう。
メリット②良い条件で売れやすい
インスペクションをおこなうことによって、買主へも安心感が生まれます。
そのため、早期売却が見込めるほか、高値で売れやすくなるでしょう。
デメリット①調査のための費用や時間がかかる
インスペクションをおこなうためには、費用や時間がかかることに注意が必要です。
不具合が見つかった場合の補修は強制ではありませんが、インスペクションに合格した物件を売却したい場合は、その分の支払いも発生します。
それでは、インスペクションがおこなわれている目的についてご紹介します。
インスペクションは、国が定価のない不動産に価格設定の基準を持たせ、中古住宅市場を活性化させる目的で普及を進めています。
すでにアメリカなどの海外では主流で、日本でも不動産会社からインスペクションについて説明することが義務化されているため、今後はさらに浸透していくでしょう。
ただし、実施は義務ではないため、売主の判断で要否を決定することが可能です。
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続いて、不動産売却においてインスペクションをおこなうタイミングについてご紹介します。
まずは、一般的な不動産売却の流れに沿って、インスペクションのタイミングについて見ていきましょう。
インスペクションの実施
インスペクションは、売却査定前におこなうのがおすすめです。
なぜなら、インスペクションの結果によって、査定額が変更になる可能性があるためです。
インスペクションにより不具合がないことがわかっていれば、不動産会社としても安心して売却できます。
そのため、インスペクションをおこなっていない中古物件と比べて査定額が高くなりやすいでしょう。
なお、インスペクションは申し込みから訪問までに1週間ほど、実施に2~3時間ほどかかります。
報告書はその場で渡してくれるケースや後日郵送してくれるケースなど、企業によってさまざまです。
売却スケジュールに組み込む際は、上記の期間も考慮しましょう。
査定の依頼
不動産の価値を知り、売却価格を決定するために、不動産会社へ査定を依頼します。
媒介契約の締結
仲介で売却をおこなう場合は、不動産会社と媒介契約を締結します。
このとき、不動産会社からインスペクションについてご説明いたします。
インスペクションは査定前におこなうのがおすすめですが、遅くとも売却活動の開始前までには完了しておきましょう。
また、不具合があった場合の補修の判断も必要です。
不具合が大きければ、売却価格の修正が必要かもしれません。
売却価格の修正をしたくない場合は、補修をおこなってから売却活動を開始しましょう。
売却活動
さまざまな媒体を利用した情報の発信や内見をおこない、買主を探します。
売買契約の締結
買主が決まったら、条件を交渉して売買契約を締結します。
契約不適合責任を回避するため、インスペクションで見つかった不具合については売買契約書に細かく記載しておくと安心です。
決済と引き渡し
代金の決済と引き渡しをおこなって、取引完了になります。
前の章でもお伝えしましたが、インスペクションをおこなうのは、既存住宅状況調査技術者(インスペクター)です。
既存住宅状況調査技術者講習を修了した建築士のみが採用されます。
そのため、調査に信頼性が持てるほか、有効なアドバイスをもらえる可能性が高いでしょう。
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最後に、不動産売却におけるインスペクションでかかる費用についてご紹介します。
インスペクション費用の相場は、5~7万円です。
ただし、機械を用いた調査では10万円以上かかる場合があり、床下や天井裏に入る調査では1万5,000円~3万5,000円ほど、費用が上乗せされる可能性があります。
費用の内訳には、次のような項目が挙げられます。
人件費
診断を依頼する専門業者に支払う費用です。
事務手数料
報告書の作成などにかかる事務手数料もあります。
詳細な報告書が必要な場合は、さらに費用が上乗せされるケースもあるため注意しましょう。
出張費
現場までの交通費や駐車料金が該当します。
調査機器の損料
調査機器の損耗に対する費用です。
多数の機器を使用すれば、その分の費用が上乗せされる可能性があり、目視調査の場合は、費用がかからないケースもあります。
広告宣伝費
企業がインスペクションの広告のために使用した費用も請求される場合があります。
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今回は、不動産売却におけるインスペクションの目的やタイミング、費用についてご紹介しました。
インスペクションは、不動産の売却をスムーズに進めるためのポイントの1つです。
ハウスドゥ天白野並は、インスペクションを含む売却の相談に親身に対応いたします。
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